保護者の海外赴任に同行して現地校やインターナショナルスクールで彼らなりに必死で取組みながら英語を習得してきた帰国子女たちは、日本国内で第二言語として英語を学んだ子どもたちとは全く別の言語獲得を実現しています。理論や理屈ではなく、日常生活や学校生活を通し、教師や友達とのコミュニケーション体験を積上げて暗黙知として自動的に英語を使えるようになっているのです。もちろん年齢や滞在期間など様々な条件により違いはありますが、それぞれの経験を通して得られた言語力は子どもたちのこれからの人生にとって貴重な財産となるものであることに間違いありません。
わたしたちは約20年間に渡り、こうした貴重な「宝」をもっている帰国子女たちの英語力を如何にして保持、育成して将来の高等教育や海外留学等で活用し、国際的に活躍できる人材として子どもたちを育てていくかというテーマに取り組んで参りました。一旦帰国すると、完全な英語環境に常時身を置くことはできませんから、週に何時間という限られた時間でいかに効率よい授業を行い、どのような教材、環境、そして家庭学習を推奨、提供していけば英語力の維持のみならず、現地校の学年に合致して単語力や読解力、表現力が伸びていくのか、さまざまな取り組みを継続してきた中、気が付けば数千人もの帰国子女たちの英語力育成や進学の実現をご支援し、多くの保護者の皆様にお喜び頂くことが出来ました。
今や低学年で帰国した生徒でも帰国枠受験の制限も広がり、また中学英語選択入試を導入する中高一貫校も増え、首都圏では約半分の学校が英語を軸に受験することが出来るようになりました。また高校受験や大学受験でも英語の重要性は年々高まり、低学年での帰国子女や帰国子女と同じような英語力を身に着けているプリインターナショナルスクール卒の生徒たちにも英語を有効活用できる機会が大きく広がっています。
国際的に活躍できる可能性を持つ多くのこうした子どもたちの英語力を育成し、グローバル化が進む時代の中、夢と希望をもって社会に貢献する人材育成の一助になればこれ以上の喜びはございません。