未来につながる理想の英語教育

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小学生の英語習慣

私たちのEFFECTスクールのAcademia Juniorコースではインプットの量を徹底して増やすために音読を中心に授業を行い、毎日の音読を宿題として課しています。受容語彙とよばれる概要が理解できる語彙をふやすことが目的です。音読は言ってみれば反復・繰り返しです。前回の記事では反復と繰り返しのお話を掲載しました。今回はその反復が習慣になった一人の生徒のお話です。 その生徒は入会した時点で小学5年生、学校でローマ字を学習し、毎月数えるほどしかない英語の授業を受けたことがあるだけの初心者でした。新年度がスタートしたばかりの4月に入会したその生徒には、まず基本的なフォニックスを習得させ、そこからは年度末までリーディング(音読)のみの授業を行いました。年度末には米国の小学1年生が1年間で読むべき教科書5冊を読了するまでに成長しました。宿題は毎日の音読と課題のリーディング教材を1回書写するのみでしたが、「寝る前にいつも英語の音読している」と教えてくれたとき、そのシンプルな作業が「宿題」から「習慣」に変わっていたのだと分かりました。言い方を変えれば「宿題」や「練習」など「やらなくてはいけない」という響きのものではなく、歯を磨いたり食事をしたりと言った「習慣」の一部に英語の音読が彼の生活の中に入っていたのです。もちろん保護者の方のサポートもあり習慣化されていたのですが、自立心があり大変しっかりした生徒で日々の勉強や宿題の計画も自分で決め、実行していたように私の目には映りました。 音読をしていない生徒はクラス内で発表する際すぐに分かります。そんなとき、どうして音読をしてこなかったのかと尋ねると、多くは「忙しかった」と言い訳します。EFFECTスクールで勤め始めた頃は「どうして音読のためにたった15分の時間が取れないの?」と責めたりもしました。今では、音読が習慣の一部になるように、指導してあげることが大切だと確信しています。小学生にタイムマネージメントは困難であり、義務や強制という観点で作業を強いていては、長続きしません。 そこで、音読が習慣になっていない生徒には「いつ」音読をしなさいという指示をします。朝食後、学校の宿題の後、夕食後、お風呂に入る前、お風呂の後、寝る前・・・オプションは色々あります。それが習慣になれば、あとはおもしろいくらいに伸びていくだけだと実体験からお伝えできます。しかし、そこにはモチベーションというまた別の要素が関わってくるのですが、「やる気」のお話は次回の記事でお話します。