未来につながる理想の英語教育

異文化に触れるという刺激

上に載せた写真はpan dulce という中南米で親しまれている食べ物です。英語ではsweet bread と訳されているので、日本で言うところの菓子パンのようなものでしょうか。 新学期が始まった4月にAcademia JuniorのクラスでJalapeño Baglesというお話を読みました。このお話は、主人公Pabloが学校のInternational Day に自分のバックグラウンド(文化)に関わるものをみんなに見せて説明することになり、両親が経営しているパン屋さんから何を持っていこうかなと考える話です。物語の中からpan dulce, empanadas de calabaza, chango bars など全く聞いたことがないスペイン語の食べ物(テキストはもちろん英語です)の名前が出てきたので写真を探して生徒に見せてみたところ、とても反応が良く、今でも授業内でこのpan dulceのことを繰り返し話す生徒がいます。たった一回の授業で見せた写真でしたが、何度もその話をするということはよっぽど印象に残ったのでしょう。帰国子女ではなく、日本で英語を学び始めた小学生のクラス「Academia Junior」では音読に重点を置いていますが、時々このように視覚的な刺激を与えるのも良い効果があるなと思いました。 季節ごとのイベント(クリスマスやお正月など)の時期になると他の国ではどのように過ごされているのかという話をします。これも良い刺激のようで、その慣わしの時期が終わった後でも時々話をする生徒がいます。また身近なところで、今年から英語学習を始めたクラス(小3年生~4年生)の授業の際、あのMcDonald’s を例に出し「お店の看板にある ’s は~さんのお店という意味だよ」という話をしたところ、何気なく見聞きしているものが英語であることに感動しているようでした。身近にわかる英語が増えていくのは何とも楽しいものです。 毎回印象に残る授業を行うのは大変難しいです。ましてや英語は繰り返し・反復訓練で身につくものですから、毎回違う形式の授業を行うのは習慣に繋がらないので避けたいところです。しかしながら、普段から読んでいる音読のテキストに詰まっている異文化の要素を伝え、英語学習以外の何か大切な事を見聞させる機会を与えるように努めることにより英語で異文化に触れた経験が生徒達の将来にどこかでプラスに作用してくれたらと願っています。