未来につながる理想の英語教育

英単語の解釈

Took some medicine but it’s not working. この文はある歌詞の一部ですが、当時学生だった自分がこのwork を「効く」という意味で解釈できたとき、英語の興味が掻き立てられ、同時に英語の新しいドアが開いたような感覚を覚えました。   このworkを働くではなく、(薬が)効くと解釈できるか。英単語を覚えるということは、意味だけではなく解釈をどれだけ広げられるかも重要になってきます。   先日のIELTSの授業でIs There Anybody Out There? – The Search for Extra-terrestrial Intelligence というタイトルのリーディングを解きました。単語はアカデミックなものが多く、当然初めて読む単語もだらけなのですが、生徒の一人がパッセージ中のcivilisation という単語で引っかかっていました。’civilisation’ を辞書で引くと「文明」、「文明化」、「文明化された状態」と日本語で出てきます。高校生の必須単語なので、意味はわかっていたのですが、どう解釈すれば良いのかで時間がかかっていました。   文明という英単語から宇宙人という意味を導き出すには、文脈から、あるいは形容詞のcivil の意味を知っていることで可能だということを授業中に解説しました。 下記はパッセージからの抜粋です。   Since the lifetime of a planet like ours is several billion years, we can expect that, if other civilization do survive in our galaxy, their ages will range from zero to several billion years. Thus any other civilization that we hear from is likely to be far older, on average, than ourselves.   この2文から、とくに最後の部分で ourselvesつまり地球上に住んでいる私達と他の惑星のcivilisationの寿命を比べています。このことから、人間と何かしらの生物を比べていると考えることができると、other civilisationが宇宙人と解釈できます。 また、civil は「市民の」という意味が最初に出てきます。「文明」という意味に縛られずに、ここからcivilisationがcivilの派生語であり、人や生物に関係している単語だということに気づくと、似たような意味を想像し解釈できます。   IELTSやTOEFLのようなリーデイングでは、解釈が広がるように1つの意味だけに縛られないよう柔軟な単語のとらえ方が重要になると、改めて認識しました。