未来につながる理想の英語教育

辞書は紙?それとも電子?

「辞書は紙の辞書が良いのでしょうか?それとも電子辞書が良いのでしょうか?」 最近、この質問が多いのですが皆さんはどちら派でしょうか? 紙の辞書推奨派の意見として、 ・一度調べた単語に印をつけることにより次に同じ単語をひいたとき「これは以前も調べた単語だ」と確認が取れる。 ・スペルをきちんと覚えていないと辞書を引くことができないので自然とスペルの曖昧さがなくなる。 ・目に入る情報量が電子辞書に比べ多く、調べたい単語の周辺にある情報(語法、類語解説等)が併せて確認ができる。 ・重要だと思う箇所に下線を引いたり、色付けしたりと好みにカスタマイズをすることにより記憶定着に繋がる。 電子辞書推奨派の意見としては、 ・発音を音声で確認ができる。 ・すばやく検索ができる。 ・軽いのでどこにでも持ち運びが可能。 ちなみに当校生徒、中学生および高校生を対象にヒアリングしたところ、中学生の間は紙の辞書、高校生になったら電子辞書という生徒が大半でした。 紙の辞書を使用している理由として「中学校では電子辞書が禁止されている」「親が中学生の間は紙の辞書を使えと言うから」と、どちらかというと紙の辞書を好んで使用しているわけではなく、仕方がなくといった感じが多いのですが、「紙の辞書は雑学書のようでとても面白いから、単語を調べるときはもちろんのこと、読み物としても最初のページから読んでいる」という猛者も。電子辞書は「持ち運びが簡単」「英語以外の辞書機能もあるから」といったところでした。 「紙の辞書」「電子辞書」と質問をしてくるご家庭への回答としては、やはり検索が簡単な分、電子辞書のほうが辞書を引くという行為がしやすいかなと考えます。 質問を頂ました保護者に上記のような話をしたところ、ポツリと「辞書を使って調べるということをしないのですよね、わが子は…」 そうなんです、今回の質問をしてきた家庭のお子様は皆、勉強はできるのですが辞書で調べることが嫌いというタイプのお子様…。 「この言葉の意味が解らない」と嘆く子をみて親としてはどうしても「辞書を引きなさい!」と言いたくなりますよね。このような状況での辞書は大半が「紙の辞書」。もちろん「紙の辞書」を引くことは、紙辞書推奨意見のとおり重要ですし、勉強になることなので否定はしませんが、本来が「辞書を引いて調べる」という行為が苦手な子。そんな子に「辞書を引きなさい」というとその時点で勉強意欲が削がれ、進めていた勉強が中断し、だらだらと時間をかけて辞書を引く。そうこうしている内にまたも親から「辞書で調べるのに何分かかるの?」と怒られもう勉強するモチベーションはゼロ。せっかくの勉強時間が台無しに…。 ようは冒頭の質問も、「辞書をまったく使用しませんが、どのようにすれば自ら進んで調べ物をするでしょうか…?」と言うことですよね。 「電子辞書を与えた場合は自分から進んで調べ物をするでしょうか…?」 答えは「Yes!」です。お試しください。